日本が誇る物理学者南部陽一郎の物語です。有名な方だと思いますが、今までは自伝のようなものはありませんでした。あまりに先見の明がありすぎて周りが理解できないため「早すぎた男」と本の表紙に書かれていました。
- 偶然がキャリアを左右する。素粒子をやろうと東大に入ったが、素粒子研究室は実はなく物性がメインだった。しかし、その物性のBCS理論が後の自発的対称性の破れにつながった
- 自発的対称性の破れとは、(安定でない)対称性を犠牲にして、安定性を得るしくみ
- 自発的対称性の破れが起こると、質量ゼロの南部ゴールドストン粒子が出てくる。これがゲージ粒子に食べられ、質量を獲得する。その食事の結果、ヒッグス粒子が出てくる。すなわち、Wボソン、Zボソンといった弱い力を持つ粒子やクォークが質力を持つことになる
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