ふざけた表紙かと思いきや、交渉の体系がすごいよくまとまっていた。これは役に立つ。
- ・利益(真の目的)を理解する。相手の真のメリット・痛みを考える。譲れないもの(交渉決裂ライン)を整理して明確にし、あとは交換や分割が基本方針
- バトナは必ず準備。交渉決裂が最強カード。嫌ならやめればよい
- ハード交渉者にはフェアネスで対抗。対立・拒絶を恐れず、根拠をしつこく聞いていく。卑屈にならない。笑わない。謝らない。それでも譲らないなら決裂カード切る。もしくはその場で決めない・権限分離法
- 利益にはハードだが、ソフトな態度・言い方を心がける。断る時はイエスノーイエス敬意。最初のイエスは自分の利益・信念→実質的なノー→最後のイエスは代替案・受け入れやすいアクションオプション→最後に、ご協力感謝しますで敬意
ーゲストの皆様全員に快適に過ごしていただくため、当室は禁煙になっております。喫煙される方は、喫煙室か屋外の大自然をご利用下さい - 論点・争点を事前に書き出す。しっかり構造化
- しっかり相手の話をリスペクトをもって聞く。要求を聞いてあげる(何が不安なんですか?どうだったらいいと思いますか?あなたが私の立場だったらどうしますか?)。自分の方が優位な立場でも
- 7つのキー
・交渉の中身とプロセスは分けて考える
・協調(妥協)と競争(拒絶)のバランス
・交渉の流れ
1.自分と相手の本音の損得を読み解き
2.妥協するくらいなら交渉やめるよ、と相手に強気な印象を見せ
3.落としどころにできる合意案を作っていく
・最終説得のところでは2つの手法
1.パワーゲーム(脅威をほのめかし、言葉尻で威圧、合意せざるを得ない雰囲気を作る。怖い外見や押しの強さ、図々しさがあれば非常に役立ちます)
2.理屈
→実際は2つを組み合わせる
・交渉の基本は質問を繰り返すこと、それだけだ→相手の真意(利益・バトナ)を知り、それに合わせてこちらの対応を変えていく
・相手が心理的にどのステップにあるか観察を続ける
・準備(紙に書く)
ー交渉の関係者と利益を整理
ー問題・争点を整理→このまま話し合いに入ったなら、どこで意見が食い違いそうか?をアイデア出し。問題の定義をまず行う(シンプルで明確に)
ー利害が対立しそうなポイントについて、理屈で考えられる合意案をできるだけ列挙
ー利益・オプション・根拠が議論の中心+バトナを忘れてはいけない
ーバトナは1つ決めたら一貫させ、交渉中は決してあいまいにしてはだめ。かつ、これを強めることができるために何ができるかも考えて書き出しておく
・利益
ー仮想的利益(時間も使える)→困る状況を作り出し、それを取り除くことを利益とする
ー他にも利益ないか考えると膠着を抜け出せる(価格に固執→相手は価格以外にも大事なものはないか?それをこちらから簡単に満たせないか?自分にも他にも大事で相手がそれを満たせるものは?)
ー達成したいことを箇条書きに列挙
ー共通利害を見つけて協力姿勢
ー相手の利益を見つける方法は、1.仮説をぶつける、2.相手の提案の理由を尋ねる、3.率直に聞く
ー交渉のもともとの目的はこちらの利益を実現することなので、多くの場合は摩擦や衝突は生まれる
ー利益といっても付帯利益のようなものもある
ー譲れない利益と譲れる利益を仕分ける
ー鯉取りまあーしゃん
・オプション(利益を満たすための具体化した方法)
ー利益交換
ー重要でない項目について、しぶしぶ妥協することで貸しを作る
ー通常は付帯条件の組み合わせ(価格+引き渡し時期+送料負担+瑕疵担保責任)→それぞれに要素に対し複数のオプションがあるが、主要なものだけ考えておく
ー柔軟な合意案を発送するパターン
1.パイの拡大(利害のさらけ出しあう必要ない)→単純にパイが広がるだけでは利害が満たされない場合は解決困難
2.利害交換(価格重要VS納期重要)
3.妥協依頼+補償(お金のケースが多い)→補償を広くとらえると2と同じ。交渉事項以外まで、何でもいいから相手に満足してもらう手段を考える点に主眼(お金とか→直接利害とは関係ないが)
4.コストカット(相手の言うとおりになるが、負担もしくは広義のコストを省ければ、結果として利便を手に入れられる。自分の提案に相手も便乗して得する余地を与える形)
5.ブリッジソリューション(互いの利益を共存させる案)
6.分割法
・根拠
ー最後の最後は利益ではなく分配のところが来る。ここは維持ではなくフェアネス勝負
ーハード交渉者への対応(冷静に相手のクライテリアを聞く→詰まったり、ごり押ししている雰囲気出たら、自分のクライテリアが公正であることをロジカルに説得)
・その数字は何を根拠にしているんですか?
・どうしてその案がフェア(公正)なんですか?
・もしあなたが私だったら、どうしてその案を受け入れるんですか?
ー正しい理屈には従うというフェアな印象を与える
ー利益が増えるほどオプションも増やせる。しかし、最後はオプションを選ぶところで説得しあう局面がある。ここで根拠・クライテリア・根拠が出てくる
ー中立専門家意見、他の人の例、過去の例、互いの貸し借り
ー根拠は1つではなくそもそもたくさんあってそこから決めるものという信念(原理主義だとやりにくい)
ー正当性は不可欠だが、技の1つ(相場、コストなどの軸だし→それぞれの軸の評価・数値)
・バトナ
ーあまり変なこというなら交渉しないというプレッシャーが譲歩を引き出す
ーそんなに言うなら交渉をやめてもいいんだよ
ーそんな案で合意してしまったら、こっちの身に何が起こると思う?→知らないそっちのことは→じゃあこっちも知らないよ
ー相手の時間ぎりぎりにさせて、プレッシャーを与えて、妥協させる
・コミュニケーション
ー最悪なのは相手から拒絶されるのを嫌がること(ハード交渉者への対応)。怒鳴ってきた相手に対し、攻撃されたように感じ、自分も感情を害し、やたらと下手に出たり逆に頑なな態度に出るのではなく、感情が収まるまでとりあえず言いたいことを言わせる
ー激論になったらつい妥協してしまうクセはやめる。関係の維持を一番に持ってくるクセ
ー相手に敬意とリスペクトを示す
ー相手の面子が立つように相手を助けてやる(他に良い代替案がないことをほのめかし、「ここで合意するのはおかしなことではないよね」という雰囲気を作ること)
ー羊の皮をかぶったオオカミが最強(ソフトに見せる→これは言葉遣いや姿勢。相手に最低限敬意を表しているか、相手の言葉をきちんと聞いているかのレベル。態度は丁寧で公平。だが時には大胆な要求もする。ハードにはハードで反撃できると示せることは圧迫に屈せずに戦う上で非常に重要)
ー妥協しそうな感じを出すのは大事。ただし本当に妥協してはダメ
ー対立や決裂を恐れない
ー基本的に強調路線だが、必要に応じて脅しも辞さない
‐断定、自己防衛、問題解決(君はこうすべき)を過剰にせず、アクティブリスニングを行う(意識しないとできないもの)→話を聞いてもらったと思ったら勝ちだし、情報を引き出すことが重要
ーYYは具滝的にはどういう意味ですか?
ーZZの点はどう考えますか?
ーどちらが正しいか?→どちらも正しい→そんなことは問題じゃない→あるのは前提の違いだけ
・関係
ー最低限、悪くならないようにしたい
ー建設的になることとへりくだるは違う。相手に迎合したり、自分のミスを自分から認めたり、必要以上に厚意を見せることとは全く違う
ー自分からミスを認める姿勢は逆にこちらを軽んじる見方を生む
ー前提は性善説ではなく性悪説で。世界は自分勝手なやつが多く、自然に思いやりで物事が解決することはない
ー相手と親しくするのは、意思疎通がスムーズに測れるようにするために重要。しかし、親しいからといって見返りや甘えを期待するようではだめ
ー厳しい中でも信頼を作るには、それまでの経緯の共有、小さなプロセスの合意、利害の共有
コメント